蕎麦の栄養



良質な栄養素を持ちながら、

低糖質で脂肪燃焼を助ける万能食品。

ダイエットに最適な蕎麦の栄養について

まとめました。




@良質なたんぱく質


 蕎麦は必須アミノ酸がバランス良く含まれている。

 全卵タンパク価を100とした場合、そばは81、

 白米72、小麦47。

 ラットを用いた動物実験では、米、小麦、などの

 穀類とそば粉を比較した場合、

 そば粉をブレンドしたもののみが生き続けた

 報告がある。

 また、僧侶の五穀断ち修行では穀物を

 食べることが出来ないが、

 そばのみ食することを許されていた。



  タンパク価とは

   食品中の8種類の必須アミノ酸について、

   それらが人にとって理想的と思われる割合で

   含まれる標準タンパク質と比較して、

   最も少ないアミノ酸(第一制限アミノ酸)の値を

   百分率で示したもの。

   この値が100に近いほど

   理想的なタンパク質とされる。

  


Aルチン


 ポリフェノールの一種であるルチンが

 穀物では唯一含まれており、

 血圧降下作用、動脈硬化の予防、

 毛細血管の強化等に効果がある。

 また、そば粉だけではなく、

 そば植物全体にも含まれている。

  


B低糖質・低カロリー


 そばの主成分であるでんぷんは、ジャガイモ、

 小麦粉、コーンスターチと比較して粒子が細かく

 煮えやすく、消化しやすいため腹持ちが良くない。

 消化酵素であるジアスターゼによる糖生成率が

 低いため、カロリーの摂取量が少なくなる。




Cコレステロール低減


 蕎麦に含まれる体内で消化されにくいタンパク質の

 「レジスタントプロテイン」によって、

 そばたんぱく質の消化抵抗性が、

 血中コレステロールを低下させる事が発見された。

 コレステロールを下げるメカニズムは、

 そばたんぱく質と中性ステロールとの親和性が高く、

 そばたんぱく質の消化性が低いために、

 糞中への中性ステロールの排出が促進される。



Dビタミン・ミネラルが豊富


 ビタミンB1・B2(糖・脂肪代謝促進)、

 鉄・マグネシウム(高血圧予防)は白米の5倍、

 白米にほとんど含まれない亜鉛も多く含まれる。



E薬味で栄養補助


 大根おろし


   大根の絞り汁と醤油を合わせただけのつゆで

   そばが食べられていたことがあったようで、

   その流れから、薬味に大根おろしが定着した。

   大根おろしは中に含まれる消化酵素

   (ジアスターゼ)が消化を助ける。

   また、おろしたてはビタミンCが豊富で、

   そばのルチンとともに毛細血管を強化し、

   成人病を予防する。

   さらに、大根おろしは毒消しの役割もかねている。


 ねぎ


   ねぎは体を温め、内臓の働きを盛んにし、

   血液の循環を良くするため、冷え性の改善や

   疲労回復、強肝作用などの効果がある。

   また、ねぎに含まれる硫化アリルは

   そばに含まれるビタミンB1の吸収を高める。


 わさび


   わさびの香りと辛さには、食欲を増進させ、

   消化を助けるとともに強い防腐力や

   殺菌作用がある。

   また、適量を用いることでそばに含まれる

   ビタミンB2のはたらきを高める。

   ビタミンB2は、脂質や糖質の代謝を促す

   肥満防止の強い味方である。


 海苔


   ビタミンAやカルシウム、鉄、ミネラルなどを

   多く含み、そばに足りない栄養を補う。

   抵抗力強化、整腸作用のほか、

   そばといっしょに食べると相乗効果で

   血中コレステロールを下げ、

   血管の硬化を防ぎ、高血圧、脳卒中予防に

   効果がある。


 七味唐辛子


   「唐辛子」・「陳皮」・「山椒の実」・「しその実」・

   「ごま」・「けしの実」・「青のり」の七種が

   ブレンドされた薬味。

   そのほとんどが漢方薬にも使われるもの

   ばかりで、医食同源を地でいく薬味。

   特に「唐辛子」に含まれるカプサイシンには

   脂肪を燃焼させる効果がある。



 江戸時代の薬味は大根、ねぎ、鰹節、橘皮、炙味噌、胡椒の

 6種類。わさびや海苔は常には用いなかった