世界のそば料理


そばは日本独自のものではなく、

古くから世界各国で親しまれてきた立派な食材である。

世界各国の「そば料理」を集めた。





 ピッツオッケリ(イタリア)


イタリアとそばの関係は、歴史的にとても古く、

12世紀に十字軍がイスラム圏からそば粉を

持ち帰ったことから、そば料理が始まった

といわれている。

ミラノの北に位置するヴァルテッリーナ地方で生まれた、

そば粉で作るひも皮状のパスタ料理。

幅広で、長さは短めのパスタで、

日本のそばとよく似た色と味をしている。

そば粉8に小麦粉2ほどの割合で作った生地を

包丁で細く切り、キャベツと一緒にゆでた後、

そばにチーズをはさみ、最後ににんにくを入れた

溶かしバターとチーズをかけて食べるというもの。



 ガレット(フランス)


そば粉に水と塩を混ぜ合わせ、ガレトワールという

ふちのない大きなフライパンで焼かれたクレープ。

目玉焼き、ハム、チーズを包んだり、それにトマト等を

加えたものが、スタンダードな食べ方。

また、生地にサワークリームや卵、

オリーブ油を混ぜる場合もある。

ブルターニュ地方では、今現在でも専門店、

そして一般家庭において日常的に食されている。


カーシャ(ロシア)


そばの総生産量・消費量世界第1位のロシア。

挽き割りそばを塩味に仕上げたおかゆ。

バターやゆで卵のみじん切りなどをのせて食べる。


 ヘイロ(中国)


そばのルーツである、雲南省などの北部地域で、

麺、ギョウザやワンタンの皮、まんじゅうなどに

用いられてよく食されている。

また、そば粉から酒、醤油、酢なども作られている。

内蒙古風の押し出しそばで、代表的な家庭料理。

ヘイロと呼ばれる機具を用いて、

練ったそば粉をうどん程の太さに押し出し、

茹でた麺に具入りのスープをかけて食べる。

スープ、具材は家庭により異なる。


 冷麺(韓国)


蕎麦粉を主原料とし、つなぎとしてでんぷんや

小麦粉を入れて練り、穴の開いたシリンダー状の

容器で麺状に押し出してそのまま熱湯に落としてゆで、

ゆで上がった麺をすぐに冷水で冷やす。

金属製の器に固く締めた麺を入れ、

下味をつけた肉類・ゆで卵・キムチなどを盛り付け、

最後に鶏肉や牛肉でとったスープと水キムチの汁を

合わせた透明な冷たいスープをかけて供される。